自分でさぱりメント

トリック・オア・トリート☆お父さんの魔法

きりん@向日葵

「毎年この時期になると、実家からカボチャがたくさん届きます。
ハロウィンパーティーは、ご近所の友達や子ども達をたくさん招いて
盛大に行なうのが、恒例なんですヨ♪」

というメールを送って下さったのは、H.N.『農家の娘。』さん。

今回は『農家の娘。』さんのお便りを元に、お話を作っていきます♪


ピンポーン♪


玄関のチャイムが鳴った。


「宅配便で~す!」


「はぁ~い!」


ついに今年もやって来たか・・・。
この瞬間、私は今年もいよいよ終盤にさしかかったのだと実感する。


箱を開けると、大小さまざまなカボチャがゴロゴロ☆

そして、白い封筒・・・。

田舎の父からの手紙と、写真が数枚。


畑で泥だらけになった父が、カボチャを抱えて満面の笑みで映っている。
まだ収穫前のカボチャを、慈しむように見つめているワンショットもある。

母が亡くなってもうじき20年。
都会で一人暮らしをしたいと言い出した私を黙って見送ってくれた父。

いきなり彼氏(今の夫)を連れて里帰りした時も、動揺ひとつ顔に出さず
に笑顔でもてなしてくれた父。

・・・毎年、このカボチャと写真を見るたびに、父と刻んだ20年を思い
返す。


辛いこともいろいろあったけれど、決して悪くなかったよねぇ。
・・・ひときわ大きなカボチャを抱きしめながら、そう問いかける。


「トリック・オア・トリート!」

毎年恒例の、ハロウィンパーティー。

魔女や悪魔やアニメのキャラクターに扮した子ども達が、わが家に
やってきた。

あの大きなカボチャは実をくり抜き、中身はパンプキンパイの具にし、
外身はカボチャのオバケの顔に変身させて玄関に飾ってある。


玄関のドアを開けた途端、子ども達のほうがそれを見て驚く。


「きゃっ!」


「おぉぅ!ビビッた!!」


「オバさん、反則反則~!」


毎年繰り広げられる、ご近所の子ども達との恒例のやり取り。

子どものいない私たち夫婦にとって、このハロウィンパーティーは大切
なご近所とのつながりだ。

父も、言葉にこそ出さないけれど、きっとそれをちゃんと分かっている
のだろう。

毎年、子ども向けのお菓子を箱にそっと忍ばせておいてくれる。


お父さん、今年もありがとう。

無事に、楽しいパーティーを開催することができたよ。

1年分の悩みも、わだかまりも、一気に吹き飛んだよ。

・・・笑顔満載のパーティーの写真を添えて、私は父へお礼の手紙を
送った。




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