ポエムセラピー

キズだらけの心が生み出すもの

たけ・まゆり

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できるのは
   ほんのちょっとしたことだけれど
   
   そのちょっとが
   あなたを嬉しくさせたならしあわせ

   つくれるのは
   ほんのひとつまみの
   夢をまぜた世界でしかないけれど

   その世界があなたの心を
   明るくさせたならとってもしあわせ

   わたしの中に育っている
   あのときあなたが
   蒔いてくれた種のように 
 ・ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・


私が結婚して北海道に移るため、約8年勤めた会社を
辞めるとき、入社以来直属の上司だった方が
言ってくれた言葉がありました。

「たとえこの仕事を辞めても、君は何かを創る人で
 いつづけると思うよ」

いったん仕事を離れるという決意をした私にとって、
このひと言はかけがえのない激励の言葉となりました。

「創る」というのは、何も芸術だったり、文学だったり、
クリエイティブな仕事だけに限りません。
広く言えば、家庭も、人間関係も、日々の何気ない暮らしも、
理想や夢を持って臨めば「創る」ものと言えるでしょう。

それだけに、上司がくれたこの言葉は、とても深い意味で
私の背中を押してくれていると思います。
きっとあなたも、大事にしている何かを「創る」行為を
しているのではないでしょうか?

さて、まだ10代の半ばだった頃、「大人になりたくない!」と
強く思っていた時期がありました。

大人はズルイ。大人は汚い。
大人は自由じゃない。大人はつまらない。
大人は楽しくない。大人はあきらめている。

とにかく、大人になったら今のこのツヤツヤでピカピカな心が濁って、
瑕(きず)だらけになってしまう、そんな恐怖心にかられていたのです。
たとえ、そうなりたくなくても、世の中の流れには抗えないと
気弱に恐れていたとも言えます。

こんな反抗心や恐れを抱いていたのは、今思うと、
自分を守ろうと傷つかないよう殻に閉じこもっていたからかもしれません。
でも、まったくの無菌状態でいたら、心はむしろ弱くなります。
自分とは異質の人・ものや不純物の中に身を置くからこそ、
人生への免疫ができて抵抗力もつくのです。

「理想」とは、木の枝になっている実をもぎとるように、
すでに完成されたものを手に入れられるわけではありません。

むしろ、追いかけ続けることによって、
はっきりと形になっていくもの。
さまざまな経験を経て、ときには挫折や妥協もしながら、
必死で辿り着こうとする、いつも少し先に輝いている世界。
理想を求めて頑張る人の生き方は、まさに日々「創られて」いるのです。

何も知らない子供より、何かを知ったうえで、
瑕だらけの心でなお夢や理想を求める大人のほうがより純粋だし、
生きることにパワフル。

そんな大人になれたかどうかは怪しいけれど、
今の私が願うのは、自分も相手も「居心地のよい心」でいられるよう、
嬉しさや明るさ、しあわせを循環させる存在でありたいということ。
あなたにとって、ここがそうであったら嬉しいです。




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