心の奥底から湧き上がってきた言葉で、自分を見つめよう

13ヶ月と13週と13日と満月の夜

ひまわりちほりん

一番ひどい盗みは、だれかの時間を盗むことだと思う。

人の時間を盗んだり、無駄にしたり、死ぬほど退屈させたりするのは最低。
自分の時間を無駄にするのはかまわない、それは自分のものなんだから。


でも、他人の時間は違う。

ほかのものなら、たいていは元にもどせる。
たとえ全財産盗まれたって、取りもどすことができるかもしれないし、もっとたくさん貯めることもできるかもしれない。

だけど、時間を盗まれたら、もうどうしようもない。

時間は過ぎ去っていくもの。
持っているものの中で、一番貴重なものなんだ。

取り返すことはできないし、どこかから取ってくることもできないし、だれかから借りることもできない。



アレックス・シアラー著「13ヶ月と13週と13日と満月の夜」(求龍堂)
cover





友人が言った。
「自信持ってって言っても、ちほりんは自信持てないだろうけど」


そのとき私は初めて、
私にも自分を好いていてくれる友人がいるということを認めようと思った。



それまでは仲のよい友達がいても、こう思っていた。

いつか、この人に嫌われるかもしれない。
いつか裏切られるかもしれない。
私自身にがっかりされるかもしれない。
な~んだ、この人って、呆れられるかもしれない。


こわかったのだ。
いつまでも友情が続くとは、思えなかったから。

いつまでも好きでいてくれることなどない、と思っていたから。



だけど、
「ちほりんは、自分に自信持っていいんだよ」
と言いたかった友人の気持ちが、私の頑なな気持ちを溶かした。


そうだ、私は親子サークルのリーダーをして2年近くになるが、そのおかげで私のことを慕ってくれる人ができた。

私は、不思議でしかたなかったのだ。
なぜ、私を好いてくれるんだろう?と。

何で、こんな駄目駄目な私と付き合ってくれるんだろう?と。


だけどリーダーをして、よかったことがある。

集まりの日に来てくれた人、初めて会う人たち一人一人を理解しようと、その人自身を知ろうと自分が努力したことだ。
それは、ツアコンをしていたときにお客様を大切に思う気持ちと一緒だったが、だからこそ、私を好いてくれる人もいたのだろうと感じていた。



けれど、自分が誰かに好かれる人間であるということを認められなかった。
全員に好かれなければ、認めてはいけないと思っていたのだ。


でもやっと、こう思えるようになった。

私を好いてくれる人もいるんだ。
それは、全員じゃない。
全員ではないけれど、私のことを好ましく思ってくれる人もいる。
それはそれで、全員からでなくてもいいじゃないか!



私はようやく、自分を慕ってくれる人を大切にしようと思えるようになった。

もちろん今までも友人は大事にしていたのだが、
「私が、彼女の友人に選ばれた」
ということを、誇りに思おうと思えるようになったのだ。

そう、友人を大事にするだけでなく、自分自身をも大切にしようと思えるようになったのだ。


友人たちの友人に選ばれた自分を、誇らしく思える自分に。




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