心の奥底から湧き上がってきた言葉で、自分を見つめよう

春にして君を離れ

ひまわりちほりん

「ときどきお母さまって、誰についても何も知らないんじゃないかって思うことがあるんだ・・・」

こういったのはトニーだった。


トニーのいう通りだったんだわ。
子どもたちについても、ロドニーについても、私は何一つ知らなかった。

愛してはいた。
しかし知らなかったのだ。

知っていなければいけなかったのに。
愛している人たちのことなら、当然知っているはずなのに。


私がこれまで誰についても真相を知らずにすごしてきたのは、こうあってほしいと思うようなことを信じて、真実に直面する苦しみを避ける方が、ずっと楽だったからだ。



アガサ・クリスティー著「春にして君を離れ」(ハヤカワ文庫)より。
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私は、

昨日はうまくいったし、仲良くできた。
でも、今日も私を好きでいてくれるのだろうか?

という不安感に、毎朝襲われる。


こんな私でも、本当に好きなのか?
永遠に愛し続けてくれるのか?

という不安を、毎日感じている。



友人に対して、そして離婚した夫に対してもかつてはそう思い、
何度も相手を試してしまう癖がある。


わざといやなことをして、
それでも私を許すかどうか、確かめる。

気にさわることを私がしても、
それでも私を好きでいるかどうか、試す。



確かめずには、いられない。

本当に、今日も友だちでいてくれるのか?
急に無視して、もう付き合わなくなってしまうのではないか?
こんな私でも、好きなのか?


自分が相手を好きだから、
なのに相手に嫌われると悲しいから、

今日もうまくいくか、
今日も仲良くできるか、

試さずにはいられない。




それでも、
ふたりの友達を信じられるようになってきた。

この人たちは、
私を見捨てない、と。




近所に住んでいるのに電話やメールがおっくうで、
必要なことがないと連絡してこない友達。

嫌われたのかと思った。
何が悪かったのだろうと悩んだ。

そして向こうが連絡してこないなら、
私だって電話も何もしない!と意地を張った。


ところが偶然図書館で会うと、
ニコニコと話しかけてくる友達。

あれ?
嫌っていたんじゃなかったの?



そんなことが重なり、
思い切ってなぜ連絡してこないのかとたずねてみると、

ただ、用事がないと連絡してこない人なのだ

というだけだった。


なーんだ!




もう一人の友達は離れたところに住んでいるが、
出かけたついでに、我が家によく泊まりに来る。

ある日、夫婦げんかをして泣きながら、
私の携帯に電話をかけてきた。


「おいでよ、今から」

と、私は何気なく言った。


友達は、
「今から行っていい?」
と私に確認して、その夜から2泊した。

パートナーに行く先も告げないでの、我が家への外泊だったらしい。



でも後日、
そのパートナーに私は感謝された。

「彼女に話せる人がいて、よかったよ。
特にあの3日間」


毎日パソコンに向かっている私だが、
そのときは仕事を中断して、
花の好きな友達をフラワーパークに連れていったのだった。



4月末に、私が流行遅れのインフルエンザにかかったとき、
あとでその友達が怒って私に言った。

「今度は、電話しなよ!
私が泊まりに行ってあげるから!!」



え?
だって、我が家まで車で2時間弱かかるのだ。

友達にも幼い子どもがいる。


それなのに、来てくれるんだ!
私のために!



私も友達が大変だったときに、
受け入れていたからかもしれない。

私はただ、自分がいつも寂しいから、
友達が泣きながらでも会いに来てくれるのがうれしいだけだったのに。




私を受け入れてくれる人もいるんだ。
受け入れ続けてくれる人も、いるんだ。

明日も受け入れてくれるかは、確かにはわからない。


だけど、今日も昨日も受け入れてくれた人がいる。
明日に続く関係を、
自分も友達もともに築けそうな人がいる。




相手を試したくなったら、

私のこと、今日も好き?

って、聞いちゃえばいいのだ。


試すのではなく、
不安に思ったことを相手に確かめればいいのだ。




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