心の奥底から湧き上がってきた言葉で、自分を見つめよう
松下幸之助エピソード集 感動のちょっといい話
ひまわりちほりん
仕事がどうもうまくいかずに悩んでいた販売会社の責任者が、
思い立って幸之助に率直に状況を訴え、指導を仰いだ。
(中略)
「ところで、あなたには尊敬できる部下が何人いますか」
「いや、お恥ずかしいかぎりですが、一人もおりません」
「それではあなたは、ほんとうの経営者にはなかなかなれませんな、
人というものには、だれでも、どこかはいいところがあるものです」
PHP総合研究所編
「松下幸之助エピソード集 感動のちょっといい話」(PHP文庫)

小学生の娘の友だちのお母さんに、
先日私はすごい勢いで怒られた。
子ども同士で遊ぶ約束をしたので行かせたら、
「電話をかけてからにしてください」
と言われたのだった。
相手の母親に了承をとったほうがいいと思いながらも、
私はそのお母さんとうまくコミュニケーションがとれていなかった。
私が話しかけても興味のない感じだし、
その方からは話しかけてこないので、
いやな感じだなと敬遠していたところだったのだ。
ところでいきなり怒鳴られたのでびっくりし、
私は謝るどころか、反発して言い返してしまった。
子どもが互いに約束をしたのだから、我が家に電話しろと言うのではなく、
その方から電話をかければいいのにと思い、
私もムッとしたのだ。
相手はフンと後ろを向いてしまった。
しまった。
また人間関係のトラブルをやってしまった・・・。
娘がその子と遊べなくなると困るので、
私はとりあえず後ろを向いているお母さんに、
「配慮がたらなくてすいません」
と謝った。
でもかなり怒っているので、うんともうなずかなかった。
一晩中、そのことが頭から離れなかった。
そのお母さんが事故にあってしまえばいいのに、
とさえ思った(恥)。
いきなり怒鳴るのではなく、
やさしく注意してくれたら私もすぐに謝ったのに、とも思った。
そのとき、
ああ、あの人も感情をおさえられずにいきなり怒鳴るなんて、
未熟なんだなあと思った。
素直に謝れずに言い返した私も未熟、
怒鳴った相手も未熟。
みんな、未熟者同士なんだな。
それに不快感を無視や裏の噂話ですます人が多いのに、
直接私に怒りをぶつけてくれる人は貴重だ。
怒りでも悲しみでも直接言われないと気がつかない私には、
怒ってくれた方がよかったのだ。
怒ってくれたから、
いやな感じでもコミュニケーションはとり続ける努力をしなければと
気がつくことができたのだ。
私の相手への怒りは、おさまっていった。
翌朝娘が登校したあと、
手作り味噌を持って、私に注意してくれた「お礼」に出かけた。
そして、
「昨日は注意してくれて、ありがとうございました。
私はいたらないところがたくさんあるので、
また今後もいろいろ教えてください」
と言った。
すると相手の表情がゆるんで、
「私も初心者ですから・・・」
と言ってくれたので、
ああ、仲直りできた・・・とホッとした。
これで娘はまた、一緒に遊べると胸をなでおろした。
この事件は、
私が相手にいやな感情を抱いたから起こったと思う。
私が抱く好悪の感情って、
ちゃっかり相手に伝わってしまっているんだな・・・。
相手が私を嫌っても、
私が相手を嫌いでも、
それでもどこか私よりステキな面がある。
私が相手をねたましく、うらやましく思ってしまう点がある。
どんな人でも「いやな人」と切り捨てずに、
いいところを探して尊敬の念を持ちたいと思う。
それは相手に嫌われて悲しい思いをするより、
私が相手を嫌ったせいでそれが伝わり、
相手から怒られたり、いやがらせを受けたりするほうが深刻だからだ。
「好き」になってもらうより、
「嫌われない」という努力(=私が相手を嫌わないことから始まる)
をしたい。
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