みんなのOUCHI

小さな自信

やまぎし・のら

この夏は、何だか一つのことを延々と悩んでいた。

たいした悩みでなさそうなのに、どうも前にも後ろにも、
おまけに斜めにもならない感じで、

「あーあー、アタシってやっぱだめだな~」
            って始終思っていた。

そうすると、気持ちがだんだん沈んできて、
何していてもうわの空。

「あーこういうのが、鬱病の入り口なのかも・・・」
            ってちょっと思う。

だいたいの問題というのは、
数学じゃないんだからスパッと割り切れる方が珍しい。
自分の意思を貫けばいいってもんじゃないらしいことも、
ようやくこの年になってわかってきた。
この年になるまで、わからなかった方がどうかしているような気もするが、
わかってくるとやたら問題は複雑化する。

いつもなら、
私は問題から逃げていたような気がする。

いつもなら、
「まあいいか」で、不安を抱えながら過ごしていたような気がする。

いつもなら、
問題を丸投げ!!すぐHELP!!を求めていた。

いつもなら・・・。

でも今回、それを止めてみた。
自分一人で悩んでみることにした。


「一人で悩む」というのは、言うのは簡単だけど、
やってみると、なかなかしんどいもの。

ぐるぐる頭を巡らしても、どうにも先が見えて来ない。

そんなだから、格言カレンダーなるものに目がいって、
「優柔不断タイプと熟慮行動タイプは、
表面は一緒でも内面は全く正反対である」
なんて、文言が心に突き刺さる。

        私はどっちなんだろう・・・?


夢も毎日日替わり。

昔のころの夢

近しい人が亡くなる夢

自分が死んじゃう夢

そして死んじゃってんのに生きてる人と会話してる夢。

そして、

問題が解決する夢。

やたら忙しい・・・。


朝起きると、どーっと疲れていた。
気分が悪いことも多かったし、
寝ながらにして、精神活動が続いていることがわかった。


でも、結局どうにも解決の糸口は見つからなかった。

「やっぱ、HELP!かな~」

ちょっと、あきらめ。


自分には無理だ。
きっと、こんな簡単な問題も、
私には解決できないんだと情けなかった。

でも、それが私だもんな~って。

丸一ヶ月悩み続け、
折角の夏の日々は、悩みとともに過ぎていった。

8月のある日、
息子の小学校の個人懇談があった。

かなりエネルギッシュな息子は、
私から見たら愛する息子に代わりは無いけれど、
他の人からの評価は、かなり分かれるところにある。

だから個人懇談はちょっとビクビクだった。
にもかかわらず、思いがけずかなりの好評価だった。

初めて、担任の先生が、
彼の膨大なエネルギーを感じとって、接してくださっているのがわかった。
「どうやったら彼を活かしてあげれるか?」
そんな話ができてとても幸せなひと時だった。


でも、

個人懇談がいくら幸せでも、
わたしのくもった気持ちは一向に晴れてはくれなかった。
やっぱりどんよりと苦しいままで、
気持ちを一気に晴らしてくれる魔法はないかと真剣に考えた。
「やっぱだめだな・・・」

息子はすごいな~。
ほめられちゃったよ~。
とりあえず、この先生のときは大丈夫だな~よかったな~。

なのに、
「は~・・・」
とため息のまま帰宅。

ソファーにべっちゃっと腰を下ろし、
背中を丸め、そのままじっと動けない。

「にいやんはすごいけど、やっぱ私はだめだ~・・・。」

顔にちびまる子ちゃんよろしく縦線びっちり入ったままうずくまる。
「は~あ~・・・」

鬱々したまま、
うずくまったまま、
かなりの時間が経過した。

「・・・ん?」

「・・・何、この感覚??」


ちょっと、さっきまでと何かが違う。


「ん?」
胸の何かが、お腹にスッと落ちていく。


「ん?」
何か、違うぞ。気持ちが違う。
お腹がそれを「ストンッ」と受け止めた。


「大丈夫」
急に、そう思った。


「解決できる」
急に、そう感じた。


「自分の力で解決できる」
急だけど、確かにそう思った。

何故、そう思ったかなんてわからない。
わからないけど、確かに私はそう感じたんだ。

え?
だって、
今、何が変わったの?
さっきから何にも変わってないじゃない!

そう思うけど、
でも、私の中でなにかが確実に変化したのは確かー。

徐々に溜まったコップの水は、「今」溢れたのだろうか?

結局、
問題は思うような結果にはならなかった。


でも、

「ストンッ」と落ちたあの日から、
私はちゃんと前に進んだ。

少なくともバックはしなかった。

ちゃんと交渉し、話し合った。

結果は残念だった。

結果は残念だったけれど、
「もういいや」
   そう思った。 

負け惜しみじゃなく、そう思えたー。


悩み続けなかったら、
あの時の「ストンッ」の感覚がなかったら、
ちゃんと前進しなかったら、
私は、未だに、そこにうずくまったままだろう。

この夏、
私の何が変わったか?

わからない。

わからないけど、
ちょっとだけ、

ほんのちょっとだけ、
「自信」
生まれたような気がする。
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