みんなのOUCHI
夏の足音
うちのら
夏が近づいている。
たっぷりとした湿気に悩まされながら、
でも確実に夏が側にいる。
ってことは、
今年も、もう折り返し地点。
「えええ~?
もうそんなに経ってしまったの??」
口をあんぐり、
かなり驚いてしまう。
何か、出来ただろうか?
何か完成させただろうか?
突き詰めて考えると、
顔に縦線入りそう。
う~ん、そうか、もう半分来てしまったか・・・。
そんなこと言い始めたら、
人生も、いいとこ半分終わってしまった。
そっちの方が、かなりビックリ!!
いやはや、何にも成せていないわな。
まあ、
夏休みの最初に宿題を終わらせたことなんてないもんなあ。
まあ、
なんだかんだいいながら、
8月31日に寝ないでもどうにかしてきたもんなあ。
序盤は、
ゆっくりゆったりと。
様子見ながら、怠けながら・・・。
余裕があるほどしない性格。
時間があると出来ない性格。
子どもの頃から、ちっとも変わらない。
追い詰められて、
後がなくなって、
ようやくどうにか立ち上がる。
そろそろ重い腰を上げないと、
そろそろ下がったお尻を持ち上げないと。
夏の暑さは、
余計な思いを汗に変える。
余計な重さを軽くする。
夏を過ぎたら
そろそろ本気を出さないと、
そろそろペースを上げないと。
私は何を成したいんだろう?
私は何になりたいんだろう??
今日、友人に誘われて、
美術館の中の喫茶室に行った。
駐車場を降りたら、
脇に大きな池があって、
一面、蓮の大葉の緑で埋め尽くされていた。
蓮って、真っ茶色の泥水の中から茎を伸ばすんだね。
そして、
大きな大きな葉の中から、
「赤ちゃんのおしり」
といえばいいのか、
「桃太郎の桃」
といえばいいのか、
さっぱり、例えが決まらないけれど、
透明な薄桃いろの崇高な花を開かせる。
「あの下って蓮根が出来てるの?」
「うん、多分そうだよね」
「でも花咲かせるのと食べるのは、ちょっと種類違うんじゃない?」
「そうなのかな~」
なんて、
よくわかったのかわからないのか、不安な会話をしながらお店の中へ。
ホント、
上と下とでは、
全然姿が違う。
本格的な暑さを前に、
蓮は静かに花開く。
それは、
暗い闇の奥の奥からやって来る。
だからこそ、
清らかで、
やわらかで、
気高いやさしさを持っている。
私も、
そんな風になれたらいいな。
どうしたら、
そんな風になれるのだろうか。
答えは、
今
どこにも見つからない。
今年も、また夏が来る。
もう、今まで何十回も夏が来た。
あと何回、私は、
夏を迎えることが出来るだろう。

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